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試写室・劇場から

コロッケ 特別公演

4月25日(水)まで大阪新歌舞伎座で公演中

©新歌舞伎座

ものまねの常識を覆した
コロッケワールド全開!

自叙伝「母さんの『あおいくま』」の出版を機に、その本につづられた母の言葉・あおいくまのワケ(あせるな、おこるな、いばるな、くさるな、まけるな)が注目を集めている“ものまね王・コロッケ”。

独特の芸が、壮絶ともいえる体験と、前向きなバイタリティーに裏打ちされていることを知った人も多いことだろう。そのコロッケが芸能生活32年目を迎え、大阪新歌舞伎座での初座長に挑戦している。

第一部は人情喜劇「しあわせ地蔵」。ここでは、貧しくて、ちょっと頭の回転はゆっくりしているが、純な心で人々に幸せをもたらすという、往年の藤山寛美をほうふつさせる人物を好演。

第二部は「コロッケオンステージ・ものまねエンターテインメント2012」。いよいよ本領発揮のものまねショーだ。単に似せるだけの“ものまね”にとどまらず、鋭い洞察力と斬新な発想、そして圧倒的な笑いのセンスによるそのステージは、本人よりもその本質をついた表現で客席をうならせ、大きな笑いを誘う。しかも温かい。日替わりで登場するゲスト(島倉千代子・布施明・山本譲二など)も、うれしい。お手上げ状態で楽しんでいる様子が客席に伝わる、極上のエンターテインメントに仕上がっている。

(ライター あさかよしこ 

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