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質問

教育資金、住宅ローンの繰り上げ、老後資金。貯蓄のやりくり方法は?

京都府 夫40歳(パート) 妻37歳(会社員) 子7歳、5歳

体調を崩したことと、共働きで育児に手が回らなかったことから、夫はパートに転職し、家事・育児全般を担当するようになりました。子どもが小さいうちに、お金をためておきたいと思っていますが、教育資金はどうするのがよいでしょうか? また、老後のための個人年金はどれくらいかけておくのがよいでしょうか? 貯蓄よりも、25年残っている住宅ローンの繰り上げ返済を優先すべきなのでしょうか?

貯蓄200万円保持。住宅ローンは
100万円程度ずつ繰り上げ返済を

ご夫婦ともに健康の不安を抱えながらも、ご両親の協力のもと、家事・育児・仕事の役割分担をベストな形で考え、計画性のある家計管理をされている様子がうかがえます。毎月の収支は赤字に見えますが、赤字分はボーナスで十分補てん可能。年間100万円程度の貯蓄が実現できています。

まず、貯蓄のうち約200万円は、万が一の予備資金として手元に残しておきたいところ。子ども貯蓄の90万円は、しばらく出番がないので、学資保険の一時払いや全期前納で預けておくのも1つです。貯蓄性の高いものなら1.0%超で運用できるものもあります。ただし、加入できる子どもの年齢制限、途中で解約した場合の返戻金などの条件については確認を。

住宅ローンの繰り上げ返済は、今後、100万円程度を3回ほど実行できれば、最低目標となる60歳までの完済が実現できます。年間貯蓄100万円のうち、35万円を住宅ローン返済用として蓄えれば、3年に1回のペースで100万円の繰り上げ返済が実行できるでしょう。

手元にお金を残しながら計画を立てる方が安心感を得られるでしょう。

老後資金については、ご夫婦ともに厚生年金などの加入者なので、現行制度上は、生活費程度は公的年金でカバーできそう。また、奥さまの退職金も大きな財源になるのでは。教育資金と住宅ローンの繰り上げ返済との兼ね合いから、老後資金の準備に回せる金額は年間40万円程度。奥さまが60歳までに1000万円が貯蓄できます。すべてを個人年金で積み立てるのではなく、預貯金、一部を投資に回すなど、さまざまな経済環境に対応できるよう分散を。末っ子独立後、奥さまの退職まで6年ある計算になるので、老後のための貯蓄のラストスパートで、約1500万円+運用益を1つの目標に頑張って!

【回答者】
ファイナンシャルプランナー
薮内 美樹

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