計画と無計画のあいだ
三島邦弘 河出書房新社・1575円
ナゾいっぱいの小さな出版社は“まっすぐ”で、熱かった!
本が好きな方なら、きっと興味がある出版業界。そんな中、新刊は年間6冊だけ? 6〜7人の社員だけ? 全国の書店に手売り? こんなナゾだらけの出版社が注目を集めている。本書の著者が代表を務めるミシマ社である。
本書を読めばそのナゾは解明されるのだが、そこには著者の本に対する熱い思いがあった。
一冊一冊を大切にし、「本当にいい本を届けたい」。そんなまっすぐな小さな出版社が、新規参入の困難な出版業界に新しい風を吹き込む姿は爽快そのもの。事業計画なんて難しいことは考えない。読者に喜んでもらうことが第一と考えるミシマ社が出版する本はこれからも見逃せない。
【紹介者】
ことばのはおと 中村仁さん
ことばのはおと 中村仁さん
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