マンマ・ミーア!
京都劇場にてロングラン公演中
客席総立ち!ABBAの名曲で甦るあの恋、あの日々。
スウェーデン出身のユニットABBA(アバ)が、一世を風靡(ふうび)した、70年代から80年代にかけて青春時代を過ごした世代のことを、“ABBA世代”と呼ぶことがある。そのABBAのヒット曲20曲余りを盛り込んで作られたのが、このミュージカル。
舞台はエーゲ海に浮かぶ美しい島。ここで女手一つで小さなホテルを営むドナはシングルマザーで、しかも娘の父親が誰なのかわからない。
その娘ソフィは20歳。結婚式を明日に控えて何やら落ち着きが無い。ソフィはドナの昔の日記を盗み読みし、父親の可能性のある三人の男に、ドナに内緒で結婚式の招待状を送っていたのだ。やがて、ドナの昔の女友達二人に続いて、問題の三人の男たちはやってきた。さて、ソフィをエスコートして、バージンロードを歩くのは…いやいやこれが意外な展開に!
かつて奔放な恋をして青春を謳歌(おうか)し、今は娘のためになりふり構わず働く母と、穏やかな結婚生活を夢見る娘。この二世代の価値観の違いや母娘の愛が「ダンシング・クイーン」「マンマ・ミーア!」「夢があるから」「チキチータ」などの名曲とともに、切なくコミカルに描かれていく。客席が自然に総立ちとなる、カーテンコールの盛り上がりが実に楽しい!
(ライター あさかよしこ )