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インタビュー

「京都を走る まちなか編」著者 秋房麻理さん

取材日も走って登場した秋房さん。「京都を走る まちなか編」(冬弓舎・1365円)は、京都の市街地のガイド。続編「郊外・トレイル編」も予定されています(撮影:奥田珠貴)

走るスピードでこそ見える街の素顔があります

せっかくランニングするなら、季節や景色を感じながら走りたい─。そんな人のためのガイド本を著した秋房麻理さんに、走ることの魅力を尋ねました。



「マラニック」って知っていますか? 「マラソン」と「ピクニック」を合わせたもので、ゆっくりと景色を楽しむ走り方。「京都を走る まちなか編」は、“マラニックのすすめ”として、「京の疎水と大学めぐり」「幕末マラニック」などのテーマに沿って秋房さんが考案したコースが、走者ならではの細やかな視点で案内されています。 中にはかなり長いコースも。「結婚するまでは特別な運動はしてなくて」と秋房さん。「夫の影響でサイクリングを始めたんですが、妊娠・出産を機に続けやすいランニングに転向したんです」

最初は近所を走っていましたが、夫の転勤で東京へ行った際、「せっかく走るなら東京見物も」と“マラニック”を実践。それを機に、京都へ戻った後も、知らない場所へ走って出かけるように。「走るスピードは、街の素顔を発見するのに適しているんですよ」

やがてコースを考案して、ランニングサークル仲間と走る楽しみを覚えたそう。「お正月にえとゆかりの神社をめぐったり、妖怪スポットをハシゴしたり…」。そんな楽しさが、この1冊にぎゅっと詰まっています。

大会に出るだけがすべてじゃない

ラン歴15年の秋房さん。昨今のランニングブームは「うれしい半面、人気が出すぎて大会に出ることが難しいという話を聞くと、不思議に思う」とも。「大会に出るだけがランニングじゃないし、遠くまで行かなくても、特に京都にはみどころがいっぱい。私の本の通りでなくてもいい、オリジナルのコースを見つけるきっかけになれば」

(文・橋本美代 

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