通信費や小遣いを見直して
息子の独立が必要不可欠
生命保険を見直したり、デパートの友の会を活用するなどさまざまな工夫をされています。今月は息子さんの国民年金の支払いがあり赤字ですが、ふだんは収入の範囲でやりくりができている点もグッドです。
支出の中で目につくのが2台の携帯電話代を含む通信費。不要な通話やパケット通信を極力控える、プランを見直すなどして、少なくとも2割はカットしたいもの。また、日ごろ忙しくされているため息抜きの費用は不可欠ですが、奥さまのお小遣いも少々高め。目安は手取り収入の10%といわれていますので、こちらもまずは2割カットを目指してください。
雑誌に紹介されているような“月15万円”で生活できれば理想ですが、リタイア後も生活を切り詰めることは容易ではないのが現実。総務省の「家計調査」(平成21年)によると、世帯主が60歳以上で無職の家庭の支出は月27.6万となっています。この数字に近づけることをひとまず目標にしてみましょう。
奥さまは定年退職が63歳で、その後も嘱託勤務が可能とのこと。3年半後には住宅ローンが終了し、家計にゆとりが生まれてきます。健康に留意し、長く働けるよう頑張ってくださいね。
現在ご相談者を悩ませているのが、息子さんのことであると拝察します。いろいろな事情があるでしょうが、アルバイトなどであっても社会に出て仕事をし、食費に相当する金額程度は家計に入れるのが成人としての責務です。時間がかかっても息子さんに独立してもらえるよう、家族で真剣に向き合っていただきたいと思います。なお、30歳未満の国民年金の第1号被保険者で就職が困難であったり失業中など、所得が低い人に対しては、国民年金の保険料が猶予される制度(平成27年6月まで)もあります。今後の状況によっては、活用を検討してもよいでしょう。