トゥルー・グリット
3月18日(金)からTOHOシネマズ二条で公開
西部劇のにおいがぷんぷん。
でも、主人公はなんと少女!
独特の作風で映画ファンの心をわしづかみにするジョエル&イーサン・コーエン監督がまたやってくれた!
大地や草の香りが画面から漂ってくるような追跡劇。壮絶でありながら、ドラマチックな展開にすっかりひき込まれてしまった。
牧場主の娘マティは、勝気な14歳の少女。父親が雇い人に殺されるという悲劇に見舞われる。父の形見である銃を手にしたマティは、犯人に罪をつぐなわせるため、“トゥルー・グリット”(真の勇気)を持つといわれている保安官ルースターに協力を要請。さらに、テキサス州法執行官ラビーフも加わって…。
最初は子どもだからと相手にしなかったルースターだが、マティの信念の強さに引っ張られ、スリリングな冒険を共にしていく。大酒飲みの保安官役がぴたりと決まるジェフ・ブリッジスに、おしゃべりで笑いを誘うマット・デイモン。この大物2人に堂々と挑んだのが、ヘイリー・スタインフェルド。本作が映画デビューとは思えない存在感で、大物女優になりそうな予感。スゴイ子が出てきたものだ。
原作は、学校教材にも使われるほどアメリカでは有名な古典文学だそうだが、コーエン兄弟の手にかかると、みごとにコーエン節になるのだなあ、とあらためて思う。
(ライター 宮田彩未 )