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試写室・劇場から

五木ひろし『歌 舞 奏』スペシャル

1月27日(木)まで、大阪新歌舞伎座で公演中

木の実ナナとの初コラボで、昭和の良いにおいを堪能!

昨年夏、大阪上本町のビル内にリニューアルオープンした新歌舞伎座。

その初の新春公演『歌舞 奏』では、歌手・五木ひろしと木の実ナナとのコラボが堪能できるということで、心引かれるものがあった。この二人の存在は、いわば『和』と『洋』。全く異質のようでいながら、その芸には、何とも言えない昭和の良い香りがある。

第一部は五木の艶歌と股旅(またたび)の世界。これまでの舞台の映像を背景に、歌手人生40年のうまみとすごみをエネルギッシュに披露する。そして第二部はダンシング・ショーに引き続き、小劇『居酒屋ものがたり』。ここで、いよいよ木の実ナナの登場だ。28年前に大ヒットした二人のデュエット曲『居酒屋』をベースに、旅回りの踊り子と、歌手になる夢を捨てられない男との、出会いと歌とほのぼのとした笑いを誘う物語が繰り広げられる。木の実の、粋(いき)と、内に哀愁を秘めたけなげな明るさと、見事なプロポーションで見せるステージは、さすがである。

そして、ラストは五木の独壇場、ヒットパレードだ。一部、二部を通して感じるのは、五木・木の実の体からにじみ出る“芸”の力である。五木は、歌や芝居のほかに、ピアノ、サックス、三味線、笛などの楽器も披露。

(ライター あさかよしこ 

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