今回は、平野皮膚科医院の院長・平野眞也さんにその理由を教えてもらいました。
被膜成分の作用とつめの水分量が原因
「つめは呼吸をしません。ですので“息苦しさ”とは、ツッパリ感や圧迫感といった違和感のことでしょう。原因はいくつか考えられます。
マニキュアの主成分は被膜成分と色素、溶剤です。このうち被膜成分は乾燥する過程でわずかに収縮します。この収縮力でつめの表面が引っ張られ、つっぱった感じを受けるのかもしれません。
また、つめの表面からは水分がたくさん蒸発しています。マニキュアの塗布により水分蒸発が半分以下になり、つめの水分量が増えることで圧迫感を生んでいる可能性も考えられます。
いずれにせよ、違和感には個人差があり、慣れによって感じなくなることもあるので、あまり心配はないと思います。
ただし、マニキュアを塗るときに甘皮を傷つけると、つめを作る後爪郭部も傷つき、つめの表面がデコボコになったり、横すじが入ることが。
後爪郭部がかぶれると、同様のトラブルが発生することもあります。つめを健康的に保つためにも、マニキュアは周囲の皮膚より絹糸一本分ほど空けて塗ることをおすすめします」
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