佛教大学硬式野球部投手 大野雄大さん
「京都は僕の大切な礎です」夢は日本から海外へも広がって
“大学ナンバーワン左腕”ともいわれ、今年のドラフト会議で中日ドラゴンズから1位指名を受けた大野雄大さん。京都出身の未来のスター選手に会ってきました。
大野さんが野球を始めたのは小学生のとき。「ピッチャーになったのは6年生からなんですが、コントロールが悪くて実力はなかったんですよ」と意外な発言。「でも中学2年生のときのある練習試合で、僕のせいで試合を壊してしまって。悔しくて泣きまくりました」。その日を境に、毎日自主練習を開始。野球人生の転機として、今でも忘れられない試合だそう。
今年7月にオランダで行われた国際大会では、キューバ相手に完投勝利も。「視野が大きく広がりました」と大野さん。現在は痛めた肩の治療に専念していますが、中日で実績を積むことができたら「いつかは海外も目指したい」と夢を語ってくれました。
母や仲間の存在が原動力に
そんな大野さんの大きな支えとなっているのが、女手ひとつで彼と姉を育て上げた母・早苗さん。「経済的に大変だったと思うんですが、僕も姉も私立に行かせてくれて。とにかく自分のことよりも僕たちのことを優先してくれました。野球で挫折感を味わったときも、応援してくれる家族や仲間のこと、特に母の苦労を思うと、自分は頑張らないといけない人間なんだと思えるんです」
22年間生まれ育った京都が「むっちゃ好き」という大野さん。「観光名所もたくさんあって、ただ道を歩いているだけでも楽しい。ラーメンも大好きなんです」と笑います。
では最後に、京都の皆さんへメッセージを。「できれば京都を離れたくなかったけど、これからも京都を自分のルーツとして大切に思い、頑張っていきます」
(文・橋本美代 )