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コレ読んで!

東京日記

内田百閒 岩波文庫・630円

東京に現れる巨大ウナギ…
秋の夜長に奇妙な味わいの短編を

今回紹介する本は、独特な世界観が楽しめる内田百閒の短編集です。
特に、表題作となっている「東京日記」。日比谷に現れた巨大ウナギが数寄屋橋へ向かう話や、東京駅前の丸ビルが突然なくなるが誰も不思議に思わない話など、東京という街で突然現れる異様な別世界の話を、情景や感情の巧みな描写を交えながら文学として完成させた作品です。
表題作以外の短編でも最後にヒヤッとさせられる「サラサーテの盤」など、どうしても読んでもらいたい作品ばかりです。
ぜひ、今年の秋の夜長には、この本を何度も読み返して、百閒文学の世界にどっぷりと浸ってみてはいかがでしょうか。

【紹介者】
エレファントファクトリーコーヒー 畑啓人さん

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