君が踊る、夏
9月11日(土)からT・ジョイ京都、MOVIX京都で公開
一人の少女との約束が、迷える青年たちを変える!
全国的に坂本龍馬ブームのようだが、そのおひざ元である高知を舞台に繰り広げられる『よさこい祭り』にスポットを当てたドラマ。難病を抱えながらも、「よさこい祭りで踊りたい」と願った少女の実話から、さわやかな映画が生まれた。
よさこい祭りの実力派チームに属していた新平(溝端淳平)は、一流のカメラマンになるため、東京に出ていく。しかし、夢は遠く、自信を失いかけていた時、母が入院したという知らせが。里帰りをした新平は高校時代の恋人・香織(木南晴夏)にも再会するが、香織の妹・さくらが難病をわずらい、この夏が最後かもしれないと知り…。
この作品には、登場人物たちを取り巻くさまざまな問題が語られる。夢と現実のへだたり、故郷を捨てた新平と父親の間に横たわる壁、新平に重荷を与えたくないという香織の心のゆらぎ、そして、やむにやまれぬ選択をする勇気。自分ならどうするかと、つい考えてしまう身近な問題が、パッチワークのようにつなぎ合わされ、やがて熱気あふれるよさこい祭りのクライマックスへとなだれ込んでいく。五十嵐隼士、DAIGO、高島礼子、宮崎美子など共演陣も華やか。人は人とともに生きてるんだなあと、あらためて感じさせてくれる清涼剤のような一作だ。香月秀之監督。
(ライター 宮田彩未 )