「乳幼児を育てるお母さんを笑顔にしたい」と、活動を始めた右京区の二人の母たち。子ども服を通じて交流の時間をつくる取り組みを取材しました。
撮影/児嶋肇
右京区役所1階にある、まちづくりの交流スペース「MACHIKO(まちこ)」。2023年2月のある日、こちらにずらりと小さな子ども服が並びました。手前には、「くるくるつながり広場・子ども服交換会」と書かれた看板。赤ちゃんを抱っこした女性が足を止めます。
「気軽に見てくださいね」。声をかけているのは主催者である「8825(ハハニコ)」の二人、村上香苗さんと辻井敦子さんです。
「お子さんはおいくつですか?」「もうすぐ1歳です」「そうなんですね。じゃあ、80cmくらいの服なら合うかな?」
話をしながら案内をする辻井さん。不要な服を欲しい服と無料で交換するイベントで、5枚まで持ち込み・持ち帰りが可能だそう。
「たまたま通りかかったので、交換する服は持っていないのですが」という女性に、「持ち帰りのみもOKですよ」と辻井さん。女性は一回りして何着かを選ぶと、笑顔で会場を後にしました。
そのあとも15組ほどの母子が来場。区役所で行われていた乳幼児検診の帰りという人は、「子どもの服は、すぐサイズが小さくなるから助かります。幼い子がいると家に閉じこもりがちなので、こういう機会があるとうれしいですね」と話してくれました。
母目線でオリジナル地図の作成も
それぞれ2人の子どもを育てている村上さんと辻井さん。自身の経験から乳幼児の母親が地域や社会とつながれる場づくりを目指して、昨年4月に活動を開始しました。
「同イベントの主目的は子ども服の交換ではなく、おしゃべりできる機会をつくること」と村上さんはいいます。
「自分たちの育休中を振り返ると、毎日イベントなどを検索して子連れで出かけていました。家で赤ちゃんと二人きりで過ごすのは孤独を感じたんです」
お出かけの参考になるように、昨年にはオリジナルの「8825MAP」を作成。友人にもリサーチし、二人の地元である嵯峨から御室エリア周辺で、子連れで行きやすいスポットや母親がくつろげるおすすめの店などをピックアップ。完成したマップは掲載店に設置してもらいました。
そのほか地域のイベントにも数回参加し、子ども服交換会や親子で楽しめるゲーム、ワークショップなどを開催してきました。
「今後も定期的に交流の場をつくりたいです」と村上さん。「のちのちは、お菓子やハンドメイド作品の販売など、何かやってみたいお母さんのサポートもできれば」。辻井さんは「地元・右京のお母さんたちと、楽しいことをしていきたいですね」と話します。
問い合わせは、メール=8825.hahanico@gmail.com=で。2023年3月24日(金)にも「くるくるつながり広場」を開催予定。
(2023年3月4日号より)
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