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今年のうちに謎を解決 地域の“気になる”を調べてみました

2025年12月5日 

「あれは何?」「なぜ作られたの?」などと気になっていることはありませんか。読者から寄せられた〝地域で不思議に思っていること〟から六つピックアップ。謎を解決するなら今年のうちにと、編集部で調査しました。

イラスト/オカモトチアキ 撮影/中尾泰晴ほか

近隣で毎月最終週の木曜夜にライトを付けて走っている集団がいます。どんな団体なのか、詳しく知りたいです(伏見区・45歳)

夜道を走るため、ライトの着用は必須。それぞれ足や腰、腕などに付けています
ゴールのクラフトビール店。お店には寄らず、走るだけでもOKだそう

毎月最終週の木曜夜、伏見区で走っている団体でリサーチを進めると、「フシモクナイトラン」にたどり着きました。昨年9月に発足した、地域のランナー仲間から広がった団体のよう。
4児の母である運営メンバーの草間さんは、「仕事や育児で忙しいけれど、たまにはランニングをしたい。そんな風にママ友に話したところ、平日夜、月に一度一緒に走らないかと声をかけてくれて。仲間数人で走り始めたのが始まりでした」と話します。
ランナー仲間やインスタグラムを見た人など、回を追うごとに参加者が増加。現在は毎回30人以上が集まるそう。
「近鉄『桃山御陵前』駅近くで集合し、折り返し地点である三栖閘門(みすこうもん)を目指して走ります」
走る距離は往復で約5㎞。ゴールは、竜馬通り商店街にあるクラフトビール店です。ドリンクを飲みながら、日ごろの練習メニューやおすすめコース、イベントの予定など、ランニングに関する情報交換をしているといいます。
「みんなで楽しく走って、健康づくりに取り組みたいです。夜道を集団で走ることで、地域の活性化にもつながったらいいですね」

地域のランナー仲間から広がったグループ。最後はビールを片手に交流する〝ビアラン〟形式で続けているよう


向島中央公園にはカモの親子が来るし、ホタルも見られます。誰が、どのように管理・清掃しているのでしょう(伏見区・37歳)

実際の清掃の様子。30〜40分ぐらいかけてゴミを拾います
池で見られるカルガモの親子

1978年の向島ニュータウンの建設に合わせて造られた「向島中央公園」。東西に約600m、南北に約40mの広さを有する公園です。公園の中には散策路が設けられ、冬はツバキやスイセン、春はサクラなど、四季折々の自然を感じながら歩くことができます。
こちらの公園を管理しているのは、「京都市建設局土木管理部伏見土木みどり事務所」。事務所に電話をしてみると、「公園の清掃には、『向島中央公園愛護協力会』を中心に、近隣にお住まいのボランティアの方が多く関わっています」とのこと。そこで、同会代表の福井さんに話を聞きました。
「私たちの定例の活動は、月に2回。第2日曜には西から東に向かって歩きながらゴミ拾いを、第3水曜には散策路沿いに流れる小川の清掃を行います」。途中でタイルのはがれや水もれなどを発見したら、同事務所に連絡することもあるそう。
「カルガモは、毎年春から夏にかけての10日間ぐらい中央の池に巣を作っているのが見られます。巣を守るため、池の縁にネットを張ったことも」
小川を利用して、2013年から毎年5月下旬に実施しているのがホタルの放流です。
「きれいな状態を保っておくと、汚す人も減ると思うんです。こんなに立派な公園が地域にある。みんなが気持ちよく過ごせるように、これからも維持していけたら」

近隣に住むボランティアがゴミ拾いなどを実施。


イソヒヨドリが毎日家の近くに来て、きれいな声で鳴いています。街なかに生息する鳥ですか(北区・57歳)

夕方になると近くのマンションのテレビアンテナに、ムクドリの集団が。どこから来て、どこへ行くのでしょうか(中京区・69歳)

イソヒヨドリ(※1)。オスは頭から胸、背、腰が青色。腹は赤色
ムクドリ(※2)。全身は黒色で、不規則な白斑があり
四条烏丸近辺で、ムクドリが集団で飛ぶ様子

※1・2ともに2025年6月に京都御所で撮影 写真提供:野村明さん

「読者によると、青と赤の羽色をしている鳥ということなので、イソヒヨドリのオスでしょう。メスはグレー一色です。イソヒヨドリはもともと海辺の鳥でしたが、約30年前から内陸でも見られるようになりました。今では京都市内の住宅地や公園など、あちこちで姿を見かけますね」とは、「日本野鳥の会京都支部」広報部長の坂根さん。
イソヒヨドリは季節によって移動をしない〝留鳥〟なので、一年を通して観察できます。柔らかく澄んだ鳴き声で鳴いているのは、オスがメスに求愛するためだとか。
一方、ムクドリはオスもメスも地味な黒の羽色。都市部の街路樹にも多く見られます。
「ムクドリには数千、数万羽が群れになって飛び回る習性が。これは、カラスやタカなどの天敵から身を守るためだといわれています」
読者からの「どこから来て、どこへ行くのか」という質問に対しては、「ムクドリも留鳥のため、季節ごとに遠くへ移動するわけではありません」とのこと。「日中は、基本的に住みかから、エサがあるところへ移動しています」

イソヒヨドリも、ムクドリも、京都市内で一年を通して観察可能。


梅小路公園近辺に住んでいますが、決まって午後3時か4時ぐらいに汽笛が聞こえてきます。どこで鳴らしているのでしょうか(下京区・57歳)

館内にある往復約1kmの線路を走る「SLスチーム号」。汽笛は機関士が運転席でひもを引いて鳴らします(写真提供:京都鉄道博物館)

汽笛とは、蒸気機関車が鳴らす笛のこと。現在、近隣で蒸気機関車が走っている場所として思い浮かぶのは、JR「京都」駅。けれど、今は蒸気機関車の運行はないよう。そこで、「京都鉄道博物館」のホームページをチェックすると、蒸気機関車の乗車体験を定期的に行っているようで、時刻表には午後3時、4時の運行が。同館に確認してみました。
「蒸気機関車は乗車体験のため館内を運行しています。運行する時間は日によって違うものの、午後3時と4時の運行はほぼ固定です」とのこと。読者は午後3時か4時ぐらいに聞こえるとのことですが、実際にはどちらの時間にも汽笛が鳴っているのですね。
汽笛を鳴らすタイミングについては─。
「汽笛は基本的には合図の一種。出発のときや折り返すときなどに使われます」
響かせ方も使い分けられていて、出発する際は広く周知させるため長めに、折り返す際などは短めに鳴らすそう。
雲が多いと、遠くまで聞こえることがあるそうです。

「京都鉄道博物館」の館内を走る蒸気機関車の汽笛。乗車体験が行われています。


高瀬川の五条通から七条通の間に新しく遊歩道ができています。整備されたきっかけは?(下京区・35歳)

遊歩道が設置されているのは、古い町家が連なる趣あるエリア
散策途中にくつろげそうなベンチも登場

読者が気になっているエリアは、菊浜学区と呼ばれる場所。ここを訪れると、整備されてきれいになった一帯を発見。「ひと・まち 交流館京都」裏側の上ノ口橋近辺には、遊歩道が設けられ、川の上を歩けるような造りになっています。
「市内中心部を流れる高瀬川ですが、護岸の老朽化などによる浸水の影響から水枯れが発生し、良好な水環境を保つことが困難となっていました。そこで、市では『高瀬川再生プロジェクト』として、2010年から護岸の補修工事を実施。水量を確保し、将来にわたって景観の保全を目指しています。このプロジェクトの一環で、菊浜エリアも整備。山内財団からの寄付をうけ、遊歩道やベンチなどを設置することができました」(京都市建設局土木管理部河川整備課の担当者)

護岸の老朽化が進んでいた高瀬川の再生プロジェクトの一環として整備されました。


「向日市に竹のデザインの電柱が。いつごろ、なぜ作られたのか知りたいです」(向日市・31歳)

西国街道沿いにずらりと並んでいます

京都の東寺口を起点として摂津へと抜ける「西国街道」。向日市にある道沿いには、江戸時代に作られた石碑や常夜灯などが残されています。
読者が目にした電柱は、阪急「東向日」駅から徒歩すぐの場所から、府道202号までの道沿いにあります。
取材を進めた結果、1992年に散歩道として整備されるなど、このエリアは景観に配慮している地域だということが判明。そのため、1997年に通信会社が緑色の電柱を設置したそうです。
竹を表しているかは不明ですが、実際に見た記者も竹が並んでいるように感じましたよ。

景観に配慮するため、1997年に緑色の電柱を設置。

編集部では、読者の「地域の〝不思議〟」を募集します。地域で謎に思っていることがあれば、12月14日(日)までに下記から応募を。紙面に採用された場合には、薄謝を進呈します。


(2025年12月6日号より)