外国語や異文化にも触れられる“子ども文庫”

2025年7月4日 

リビング編集部

昨年、中京区に誕生した私設図書館「子ども文庫 Kbook文庫」。日本語だけではなく外国語の絵本やゲームもたくさんあり、開放日には楽しそうな親子の声が聞こえてきます。

撮影/山﨑晃治ほか

アットホームな雰囲気の「子ども文庫 Kbook文庫」。「自分が読んで、心に響いた本だけを置いています」(今橋さん)

中京区壬生の町家を改装して作られた私設図書館「子ども文庫 Kbook(ケーブック)文庫」。玄関を開けると、代表の今橋久美子さんと副文庫長の舟津容子さんが迎えてくれました。

この町家は今橋さんが知人から借りているもので、1階の和室2部屋が子ども文庫のスペース。壁に沿って背の低い本棚が置かれ、絵本や児童書など約1000冊が並びます。今橋さんが長年子ども向け英語教室の講師を勤めていることから、約半数が英語をはじめとした外国語の本だとか。

「勉強ではなく、日常で子どもたちが外国語に触れられる環境を作りたいと思って。海外の本は、文化の違いも感じられておもしろいですよ」と今橋さん。本以外に英語のボードゲームや手作りおもちゃも用意されています。

取材当日は幼児と母親が3組、本を読んだり遊んだり思い思いに過ごしていました。毎週来ているという母親は、「こぢんまりした空間なので、子どもの様子に目が届いて遊ばせやすいです。英語の本は独特の色や世界観が楽しい」と教えてくれました。

リピーターも多く、子どもたちに「くみこ」「くみこさん」と親しまれる今橋さん。

「KbookのKはくみこのK、そしてKids、KyotoのK。子どもたちが英語の本を通じて、京都から世界に視野を広げてほしいという思いを込めました。でも、無理に英語の本を勧めることはありません。自由に楽しんでもらえれば」

海外の絵本の棚。英語のほかフランス語やスペイン語などの本も
英語のボードゲームもたくさん。子どもたちは遊びながら自然と英語を話しているそう
ハロウィンに行った読み聞かせの会。同じ物語を英語版と日本語版の絵本で交互に読みました

〝子ども文庫〟とは、個人や地域団体などが運営する子どものための小規模な私設図書館で、京都市内だけでも20カ所ほどあります。今橋さんがその存在を知ったのは3、4年前。

「子どもも絵本も大好きなので、いつか自分もやってみたいと思って」。あちこちの子ども文庫を見学し、英語というオリジナリティーを加えた自身の文庫を昨年開きました。小学校で英語を教えている舟津さんも運営に加わり、現在は毎週月曜日と月に一度の土曜日に開放。日本語と英語での読み聞かせや工作のワークショップなど、季節ごとに行う催しも好評です。

開館1年で、子どもたちに愛される居場所となった同文庫。今橋さんは、「子ども文庫は、子どもだけではなく親子の居場所」だと語ります。

「お母さんが本の読み聞かせをして、子どもがその声にじっと耳を傾ける。そんな様子を見ると幸せな気持ちになります。忙しい毎日の中で、親子の貴重なひと時になっているのでは。また、子育て情報の交換をするなど親同士の交流も生まれています。親も子もほっとできる場所になればうれしいですね」

今後はさらに蔵書を増やし、より多くの人に利用してもらいたいと考えているそう。詳細、問い合わせはメール=k.class.book@gmail.com=で代表・今橋さんへ。

代表の今橋さん(右)と副文庫長の舟津さん

(2025年7月5日号より)