京都タワーの見える庭園「渉成園」へ

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yukoプロフィール
2022年4月1日 
重厚な門構えの見学入り口は間之町通りにあります。

五条河原町を南に進むと西側に土壁が続く場所があります。ここは「東本願寺」の飛地境内(別邸)、「渉成園」です。何度か行ったことがありますが、春に訪れるのは今回が初めてです。日増しに暖かくなり、京都市のサクラの開花が発表された日、早速花の様子を見に行きました。

渉成園の歴史は江戸時代に遡りますが、昭和になって国の名勝に指定されました。園内には茶室や書院建築が点在し、たくさんの木や花が植えられています。

まだつぼみの木が多いなか、目にとまったのが早咲きのシュゼンジカンザクラでした。今年は、例年より少し早く開花したそうで、この日はもう満開でした。ソメイヨシノより少し濃いピンク色が春霞(はるかすみ)の空に色を添えています。野鳥が枝にとまり花の蜜を吸う光景は、日本画のようでした。

傍花閣(ぼうかかく)の階段の手すりの軽やかなデザインが目を引きました。

園内の建築にはそれぞれに趣向を凝らした個性的なデザインが施されていて、写真に収めるのも楽しいです。時折鶯(うぐいす)の鳴き声が聞こえ、俳句でも読めそうな気分になります。

茶室の庭に野鳥が飛んできました。

園内には何か所か京都タワーと庭が同時に見られる場所があります。木の枝越しや池に映り込む京都タワーなど自分のお気に入りの風景を探して散策するのも楽しいです。遠くから「京都鉄道博物館」の蒸気機関車の汽笛の音も聞こえました。

新芽をつけたカエデの木もたくさんありました。新緑や秋の紅葉も楽しみです。
満開のウメと京都タワー。

渉成園では、ウメやサクラをはじめ、ツツジやショウブ、スイレンなどが次々と咲き四季を通して花を楽しめます。滝の流れる音を聴きながら池にかかる橋を渡ると、ここが京都駅に近いことを忘れてしまいます。季節ごとに訪れたい、お気に入りの場所です。

名勝 渉成園(枳殻邸)

京都市下京区下珠数屋町通間之町東入ル東玉水町
TEL:075(371)9210
https://www.higashihonganji.or.jp/
拝観時間等はHPから確認を

プロフィール

yuko

在住エリア:京都市左京区
メインテーマ:京都の文化(社寺、庭園、伝統工芸、建築)
子育てがひと段落ついた頃から、大好きな英語を生かせる通訳ガイドの仕事を始めました。
近くに住んでいるのに知らなかったことや、何度も訪れているのに気づかなかったことなど、新しい発見にあふれる街。迷子になって楽しい街、京都が大好きです。