旬のフルーツおつまみレシピ

2021年9月17日 

リビング編集部

バラエティー豊かな果物がお店に並ぶ季節。今回は、旬のフルーツを使った〝おつまみ〟と、それに合うお酒をプロ2人に聞きました。秋の夜長を楽しみましょう。

撮影 三國 賢一

ブドウや梨、リンゴのフルーティーな香りが魚介とマッチ

透き通ったブドウの色が華やか。教えてくれたのは、デザートとワインのペアリングが評判の「Le cadeau」店主・井本慎二さんです。
「フルーツは魚介と相性良し。ヒラメやホタテなどもおすすめです。フルーツピクルスは冷蔵庫で約1カ月保存OK。クリームチーズに添えるだけでも、すてきなおつまみになりますよ」

鯛のカルパッチョ 秋のフルーツピクルス添え

※写真は2人分

[ 材料 ]※フルーツピクルスの作りやすい分量

ブドウ(大粒)…½房 梨、リンゴ、オレンジ…各1個 タイ(刺し身用)、塩、オリーブオイル、グリーンリーフ…各適量
(A)白ワイン…125cc 白ワインビネガー…50cc 砂糖…25g 塩…7g

[ 作り方 ]

  1. ブドウは房から外す。梨、リンゴ、オレンジは皮をむき、6~8等分に切る
  2. Aを小鍋に入れ、沸騰させる。砂糖と塩が溶けたら、火を止める
  3. 耐熱性の保存容器に❶を入れ、❷を注ぐ。冷めたら冷蔵庫へ入れる。1日以上置けばフルーツピクルスの完成
  4. 皿にタイとカットした❸を盛り付ける。塩とオリーブオイルをかけ、グリーンリーフを飾る

意外性ある組み合わせでおしゃれに

ナスと柿といった意外性のある素材を組み合わせる、梨をキャラメリゼするなど、フルーツをうまく使うと料理が一気におしゃれな雰囲気に。「家庭でも作りやすいよう、材料も手順も簡単に、と考えました」と井本さん。フランスの郷土料理をシンプルにアレンジした「クラフティ」も、材料を混ぜて焼くだけという手軽さです。

イチジクとブドウのクラフティ

※写真は1人分

[ 材料 ]※2人分

ブドウ…6粒 イチジク…2個 卵…1個 グラニュー糖…30g 薄力粉…15g 生クリーム…20cc 牛乳…80cc グリーンリーフ…適量

[ 作り方 ]

  1. 耐熱容器に皮をむいて半分にカットしたブドウと、スライスしたイチジクを並べる
  2. 卵とグラニュー糖を混ぜ、ふるった薄力粉を加える。軽く混ぜて、生クリームと牛乳を加えてさらによく混ぜる
  3. ❶に❷を流し込み、オーブン(約180℃)で、表面がこんがりとするまで40~50分焼く
  4. 冷めたらグリーンリーフを飾る

柿と秋茄子の白みそあえ

※写真は1人分

[ 材料 ]※3人分

柿…½個 秋ナス…1本 塩、こしょう…各適量
※半量を使用(冷蔵庫で約1週間保存可)
(A)白みそ…100g 卵黄…1個 オリーブオイル…50cc すりおろしニンニク…少々

[ 作り方 ]

  1. Aを混ぜ、あえごろもを作る
  2. 秋ナスは厚さ1㎝に縦にカットし、中火で熱したフライパンにオリーブオイル大さじ3(分量外)をひいてソテーする。軽く塩・こしょうをし、こんがりと焼き目をつける
  3. 粗熱がとれた❷と、皮をむいた柿を1㎝角にカットし、❶であえる
  4. 器に盛り、好みでスライスした柿とグリーンリーフを飾る

梨のソテーとブルーチーズのカナッペ

[ 材料 ]※2人分

梨…½個 はちみつ…大さじ3 ブルーチーズ…40g バゲット(スライスしたもの)…5枚 グリーンリーフ…適量

[ 作り方 ]

  1. 梨は皮をむいて種を取り、4等分のくし切りにする
  2. フライパンにはちみつを入れ、強火で熱する。キャラメル色になったら弱火にし、❶を加える
  3. 梨をひっくり返しながらはちみつでコーティングする
  4. ❸を火からおろして冷ます。ブルーチーズと交互に重ねて、バゲットにのせる。グリーンリーフを飾り、粗びきこしょう(分量外)をふる

火を通した柿は甘みがアップ肉のうまみを引き立てます

「果物の酸味を酢の代わり、甘みを砂糖の代わりと考え、料理に取り入れてみては」とは、日替わりの酒のさかなが人気の、居酒屋「乍旨司」店主・庄子正将さん。「柿と豚のクミン炒め」はスパイシーな香りも魅力。柿の甘みが強い場合は砂糖を控えめに。合わせ調味料は半量残るので、ほかの炒め物などに使ってみて。

柿と豚のクミン炒め

※写真は1人分

[ 材料 ]※2人分

柿(かためのもの)…1個 豚バラ肉(焼き肉用)…150g クミン…小さじ1 サラダ油…小さじ1 青ネギ…適量  ※半量を使用
(A)しょうゆ、酒…各大さじ1   砂糖、オイスターソース…各小さじ1   みそ…小さじ½

[ 作り方 ]

  1. Aを混ぜ、合わせ調味料を作る
  2. 柿は皮をむき、くし切りにする
  3. フライパンにクミンを入れ、弱火でからいりする
  4. ❸を取り出し、中火で温めたフライパンにサラダ油をひき、豚バラ肉を炒める。火が通ったら❷を加え、軽く炒める
  5. ❹に❸を入れてひと混ぜし、❶(半量)と切った青ネギを加えて汁気がなくなるまで炒める

いつもの料理もワンランクアップ

「梨おろし酢」は、三杯酢を梨で作るイメージだと庄子さん。いつもの焼き魚を引き立てて、ワンランクアップさせます。一方、「イチジクとクリームチーズの海苔(のり)佃煮(つくだに)あえ」の主役はイチジク。甘じょっぱい佃煮がよく合います。「ヤム」はタイ風のあえもの。ピリッと辛いタレにブドウが爽やかさを添えます。

イチジクとクリームチーズの海苔佃煮あえ

※写真は1人分

[ 材料 ]※2人分

イチジク…1個 クリームチーズ(カッテージチーズでも可)…約大さじ3 海苔佃煮…大さじ1

[ 作り方 ]

  1. イチジクは皮をむき、一口大に切る。クリームチーズも同じくらいにカット
  2. 海苔佃煮で❶をざっくりとあえる

葡萄とラムのヤム

※写真は1人分

[ 材料 ]※2人分

ブドウ…5粒 赤タマネギ…½個 ラム肉(薄切り。牛肉や市販のローストビーフでも可)…100g ミントの葉…適量  ※半量を使用
(A)ナンプラー…大さじ2 レモン汁…大さじ3 砂糖…小さじ2 みじん切りニンニク…2かけ分 トウガラシ…適量 

[ 作り方 ]

  1. Aを混ぜ、合わせ調味料を作る
  2. ブドウは半分にカット、赤タマネギはスライスする
  3. ラム肉を80℃くらいのお湯でしゃぶしゃぶのように軽くゆで、ザルにあげる
  4. ボウルに❷❸を入れ、❶であえる。器に盛り、ミントの葉を散らす

※80℃の湯は、熱湯1ℓに水300ccを加えればOK

焼き鯖の梨おろし酢

[ 材料 ]※2人分

梨…1個 しょうゆ、酢…各大さじ3 焼き鯖(さば)…2切れ ミョウガ、大葉…各適量

[ 作り方 ]

  1. 梨をすりおろし、しょうゆ、酢と合わせる。ザルにあげて、軽く汁気を切る
  2. 焼き鯖に❶をかけ、細切りにしたミョウガと大葉を飾る

※ザルでこした時に出た汁はドレッシング代わりにするなど活用を

教えてくれたのは

Le cadeau(カドー)
井本慎二さん

京都市中京区中町通竹屋町上ル
末丸町541-25
ミックマックビル1階
乍旨司(さしす)
庄子正将(まさのぶ)さん

京都市中京区二条通小川東入ル
西大黒町336-10

(2021年9月18日号より)