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コレ読んで!

街と山のあいだ

若菜晃子 アノニマ・スタジオ、1728円

霧の日も良いもの。そんな山への思いが伝わります

登山の専門出版社を経て、山や自然に関する書籍を編集・執筆する著者による初の随筆集。山にまつわるさまざまなエピソードが情緒ある文章でつづられています。

僕もよく山に登りますが、晴れていても山頂だけ霧が出て景色が見えなくなることがあります。そのときは残念に思うのですが、本書の「なにもかも見えることが、必ずしもいちばんよいことではない。見えないときにこそ、よく見えるものもある」との言葉に、はっとしました。見えないと想像力や感性が研ぎ澄まされるし、ずっと晴れの山行より良くない天気の山行の方が不思議と思い出深く残っている…。まっすぐな自然のあり方を教えてくれる一冊です。

【紹介者】
ことばのはおと 中村仁さん

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