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試写室・劇場から

アラビアの女王 愛と宿命の日々

1月21日(土)からMOVIX京都で公開

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悲恋を乗り越えて“イラク建国の母”に

映画「アラビアのロレンス」の主人公T・E・ロレンスはよく知られているが、その女性版ともいえるガートルード・ベルの名に覚えのある人はそう多くはないだろう。このたびドイツの名匠ヴェルナー・ヘルツォーク監督によって、彼女に関する激動の歴史絵巻が誕生した。

19世紀後半、イギリスの裕福な家庭に育ったベルは、大学を首席で卒業するほどの頭脳で気丈な性格。社交界など彼女には退屈なばかりで、父親の許しを得てアラビアの地へ。語学も堪能な彼女は、部族間を渡り歩いて交渉をまとめ、ついにはイラク建国への道を開くことになるが…。

冒頭に述べたロレンスとの出会いもあるが、この映画で重きを置かれているのは、ベルの2つの恋とその悲しい行く末である。それゆえにロマンス映画として楽しめる一方、彼女が果たした偉業の裏舞台をもっと知りたいという感じは残る。主演は勝ち気なヒロイン役ならうってつけのニコール・キッドマン。ジェームズ・フランコ、ダミアン・ルイス他共演。

(ライター 宮田彩未 

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