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城陽で大人たちが楽しんでいます、鍵盤ハーモニカ

〝鍵盤ハーモニカ〟、小学校で習った人も多いのでは? 城陽市で昨年6月から活動しているのが、鍵盤ハーモニカバンド「brilo(ブリーロ)」です。現在のメンバーは、30代~40代の女性6人。月2回集まり、練習を行っています。

右から3人目が山﨑さん。「普段は、メンバーの子どもたちが周りで遊ぶ中、練習することが多いんです。親子が笑顔で過ごせる場所になればとも思っています」

午前10時、南山城学園のオープンカフェ「ぷちぽんと」2階のレンタルスペースに、メンバー全員が集合。この日の練習曲は、「情熱大陸」「東京ブギウギ」です。

「1、2、3」の合図で演奏がスタートすると、ソプラノ、アルトなど4つのパートが織りなすメロディーが、部屋いっぱいに響き渡ります。6人の息もぴったり。「鍵盤ハーモニカって子どもが演奏するものでは…」なんて先入観を持っていた記者は、「こんなに美しい合奏ができる楽器なんだ!」とびっくり。

「鍵盤ハーモニカは、息で空気の量を調節して音量を変化させ、音にさまざまな表情をつけることができるんです。大人もかっこよく演奏できる楽器であることをもっと知ってもらえたら。野外で気軽に弾けるのもいいですよね」と、代表の山﨑利美さん。

ピアノ教室の先生もしている山﨑さんが、そんな鍵盤ハーモニカの魅力に気づいたのは、2年前に教室の中高生と参加したデイサービスの音楽会。鍵盤ハーモニカなら、高齢者にも取っ付きやすいのではと思い、自身の指揮のもと演奏を披露。それが、好評だったそう。

そのことを、ピアノ教室の教え子だった竹谷さんに話したところ竹谷さんも興味を持ち、仲間を集めてバンドを結成する流れになったとか。

しかし結成当初、メンバー全員、鍵盤ハーモニカに触るのは子どもの時以来という状況。「どんな合奏になるのか、まったく想像ができなかった」と言います。

それが、活動を始めて約1年。「演奏しているとき、みんなの音が合わさった瞬間が心地よくて」「仲間と一緒に弾くのは、1人のときとは、全然違って楽しいです」と話してくれました。

学校の授業で使われている鍵盤ハーモニカは32鍵。それに対して、同バンドでは37鍵のものを使用。音域が広く、音の表現がより豊かにできるそう

「ここは、タタッではなくタタタッの方がいいかな?」など、山﨑さんを中心に話し合い、楽譜に書き込みながら練習は進みます

練習は、笑顔が絶えない和やかな雰囲気。

「半分近くが雑談で終わっちゃうときもあるんです」「何げない日々の話をするのが息抜きになっています。家以外の自分の居場所ができました」とメンバー。

子育て中の主婦が多く、活動の一番の目的は、こんなふうに音楽を通して地域の人々のつながりが生まれる場所づくりをすることにあるそう。今年の1月に城陽に引っ越したことがきっかけで加入した長谷川さんも「地域のいろいろな情報が聞けるのがうれしい。みんな気さくで、最初から下の名前で呼び合っています。すぐにうち解けられました」。

メンバーは、現在募集中。「音楽の好きな方なら、性別や年齢、お住まいの場所も問いません。経験のない方も、気軽に参加してください」とのこと。子ども連れの参加もOK。

今後について、「まだ人前で演奏したことはないのですが、すでにいくつかお話を頂いています。ゆくゆくは地元のイベントや保育園など、さまざまな場所で演奏ができるバンドになれば。そして、世代に関係なく人の輪をもっと広げていきたいです」と山﨑さん。

問い合わせは、山﨑さん=携帯電話:090(7768)1913=へ。練習は、月2回、第1と第3木曜の午前10時~正午に実施。月々の会費は500円。加入の際には、37鍵の鍵盤ハーモニカの用意が必要です。

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