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インタビュー

俳優 山本陽子さん

1942年生まれ。東京都出身。63年に日活ニューフェイスとして芸能界入り。
映画やテレビドラマで活躍、舞台女優としても、菊田一夫演劇賞などを受賞。
現在出演中の「平成の三婆」は、4月28日(木)まで。チケットは1万円(1階席)ほか。
問い合わせは新歌舞伎座テレホン予約センター=TEL:06(7730)2222=へ

年齢にとらわれすぎず
前向きに生きることが大切

50代からの日々をイキイキ過ごすためのさまざまな情報をお届けする「大人タノシ」。今回は舞台にテレビに映画にと、74歳を迎えてなお精力的に活動中の山本陽子さんの登場です。その美しさとパワーの秘密を探りに、大阪新歌舞伎座の舞台「平成の三婆」に出演中の山本さんを訪ねました。



現在、出演中の「平成の三婆」は有吉佐和子原作の有名な喜劇ですが、今回は設定を平成に変え、現代の社会性を織り交ぜた舞台になっています。

金融業社長の急死によって、本妻と愛人と小じゅうとが奇妙な同居生活を始め、バトルを繰り広げるストーリー。山本さんは小じゅうとのタキ役を演じています。

「『年を重ねたら元気がいちばん』というセリフにもある通り、年を取ったからといって何でもあきらめるのではなく、それぞれができることで役割分担し、力を合わせて生きていく。ご覧になる方によって、3人の主人公それぞれに共感できるヒントがあるはず。見終わった後、元気になれるような舞台です」

元気の秘訣(ひけつ)はじっとしていないこと

取材中、記者も見とれてしまうほど美しい山本さん。年齢を重ねても、美しさを保っていられるのは―。

「気持ちの問題だと思うんですよ。私もいま74歳ですけど、○歳だからもうダメ…というのではなく、前向きに生きようとしていると、おのずと元気なエネルギーが湧いてくる。ただ、実際に年は重ねているのだから、過信は禁物ですけれど(笑)」

健康法を尋ねると、「お休みにはゴルフをしたりしますが、日常的にはウオーキングでしょうか。忙しくてできないときもありますが、だいたい1時間前後歩くようにしています。大阪公演中は、ホテルから大阪城まで歩いたり。とはいえ、続けることの方が大事ですから、自分の体と相談しながら無理のない範囲でしています。食べるものも特に制限はしていませんが、冷蔵庫にあるものを自分で料理していただいてますよ」。

何でも自分でやるということも、元気の秘訣のよう。「もともとじっとしていられない性分なんです。家でも立ったり座ったりして、常に動き回っている。日常動作でも筋肉を使いますから、もしかしたらこれもいいのかもしれませんね」

「京都の方の懐の深さが好きなんです」

仕事でもプライベートでも、頻繁に京都を訪れてきた山本さんは、寺巡りもよく楽しんだそう。特に心に残っているのは「木津川市の浄瑠璃寺です。静かで、池に映る景色が美しくて。秋は東福寺の紅葉も印象的ですね」。

“京都人”に対しても「京都の方、好きなんですよ、私。京都人はとっつきにくいと言われたりしますが、一度もそんなふうに思ったことがなくて。いったんこちらが心を開くと懐が深くて、とてもよくしてくださいますね」。

山本さんは、今でも年に数回は京都を訪れるそう。「親しみのある大好きな土地です」

(文・吉永美代

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