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試写室・劇場から

あやしい彼女

4月1日(金)からMOVIX京都、T・ジョイ京都ほかで上映

©2016「あやカノ」製作委員会 ©2014 CJ E&M CORPORATION

人とのつながりがいとしくなる 抱腹絶倒ハッピー・コメディ

2014年公開の韓国発ヒット映画を、水田伸生監督でリメイクした日本版。中国、ベトナムをはじめリメイクする国が続出で、よっぽどこの物語のネタはオイシイんだなあと、本作を見ながらつくづく思った。

73歳のカツは、シングルマザーの娘と孫との3人暮らし。若いころは苦労したようだが、歯に衣着せない性格でご近所にトラブルの種をまいている。ある日、娘と大ゲンカし、ふと足を向けた写真館で写真を撮ってもらったら…なんと、20歳に若返ってしまった!

老境のカツを倍賞美津子、20歳の姿になり節子と名乗るカツを多部未華子が演じているが、双方ともインパクトの強い演技を披露している。特に多部の歌声に耳を傾けてほしい。「見上げてごらん夜の星を」ほか60年代の名曲や印象的な主題歌「帰り道」をみごとに歌い上げていて、思わず聞きほれてしまった。そのほか、小林聡美、要潤などが共演している。

基本的にオリジナル版をきちんと押さえながら、ラストに思いがけない発展形を用意。過激なジョークで笑わせ、人情味でほろりとさせ、そして温かな気分にさせるエンターテインメントといえるだろう。「人生をやり直すとしたら、何をしたい?」という問いへの答えをやんわりと求めてくる作品でもある。

(ライター 宮田彩未 

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