ホーム > > 試写室・劇場から

試写室・劇場から

インターステラー

11月22日(土)からMOVIX京都ほかで公開

©2014 Warner Bros. Entertainment, Inc. and Paramount Pictures. All Rights Reserved.

壮大な宇宙の映像で描く 父と娘の時を超えた愛情

クリストファー・ノーラン監督の最新作は2時間49分という長尺だが、SF好きなら、きっと目が離せなくなる。未知の宇宙の姿、スリリングな宇宙船の旅、人間と会話するロボット…この手のお話には欠かせないそういう要素で楽しませ、父と娘の気持ちを重ねた家族のドラマで切なくさせる。見応え十分だ。

時代を特定しない近未来、地球では農作物が甚大な被害を受け、人類は絶滅の危機に陥っていた。元パイロットのクーパーは、秘かに研究を続けてきたNASAの要請で、人類生き残りを賭けた宇宙への旅に出る。それは、愛する家族と再び会えるかどうかわからない決死の出発だった。

生き物の住める星が他にあるのかどうか、それはいまだ回答のない問題だが、この映画でもそれに触れ、実に想像力を刺激する。後半では他の星にまで主人公を連れてゆくが、彼が生きる宇宙時間と、娘が生きる地球時間が交互に現れる緊迫感のあるクライマックスシーンにはワクワクしてしまう。宇宙での孤独感もうまく描き出していると思った。最後に思わぬ展開があり、短くも重い人生の時というものをしみじみと感じさせられる。マシュー・マコノヒー、アン・ハサウェイほか出演。意外なところで意外な俳優も出てくるので、ぜひチェックして。

(ライター 宮田彩未 

このページのトップへ