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私たちの女友達事情

「きっかけは子どもだけど…」「助け合って協力し合って、今や大切な仲間です」

「いっぱい話して、笑って、悩みを吹き飛ばしてくれる存在」と、みなさん  撮影協力/新風館「SAKURA HOUSE」

「いつもランチをするのはこの3人ですが、ママ友全員が集まると15人!」と、樋谷さん。「徐々に仲良しグループが合流し、輪が広がっていきました」

「話題は子どものことから、美容、家計のやりくりまで。共通点が多いので、会話の密度が濃く、相談事の解決も速い」(田中さん)、「私は半年前から加わったんですが、外出する機会も増え、毎日が楽しい」(和田さん)

心がけているのは「親しいからこそ、協調とマナーを大切に」「感謝の気持ちを言葉で伝えること」「自分がしてほしいことを相手にも」とのこと。

PTA行事の人数集めや、緊急時の子どものお守りなど、それぞれが互いの様子を気にかけ、協力し合ったり、助け合ったりしているそう。

「チームワークは抜群。卒園してもずっと友達で」との樋谷さんの言葉に、田中さんも和田さんも笑顔で「もちろん!」。

「教室で習ったことは、忘れちゃった(笑)」「かわりに、一生モノの友達に出会えました」

「京都に来てから寂しいと思ったことが一度もないんです」(大島さん)。「会って、別れるときはいつも、お互い笑って『またね!』」(守谷さん)

「パソコン教室の初回、2人とも間違えて1時間前に到着。時間つぶしにお茶をしたのが始まりでした」(守谷さん)。「会話が盛り上がって、結局ギリギリで教室に滑り込み」(大島さん)

当時、大島さんは熊本から京都に引っ越してきたばかりで、「守谷さんは、京都でできた初めての友達」とか。

受講後も、2人は誘い合って映画、旅行、美術館に出かけるように。

「私はより好みせず、何でも挑戦したいタイプ。大島さんからは、たくさんの新しい発見をもらいました」。一方、「私は好みに合わないと、興味がわかないタイプ。誘われて『行かない』と即答すると、守谷さんは『あ、そ』(笑)。いつも私のわがままを、さら〜っと聞き流してくれるから、とってもラクでいられるんです」

出会いのきっかけになったパソコンの技術は「もう、全然覚えてない」と笑う2人。「でも、そこで出会った友達は一生モノです!」(守谷さん)

柴田悠(はるか)さん
立命館大学産業社会学部現代社会学科 准教授、京都大学博士(人間・環境学)。 友人関係・恋愛・家族などの親密性や、幸福感、それらを支える社会保障(子育て支援・就労支援など)を研究

友人関係は、その人の幸福度を高める“社会的資源”

「社会学では、友人関係はその人の幸福度を高める社会的資源と考えられています」。そう話すのは、立命館大学産業社会学部現代社会学科の准教授・柴田悠さん。

柴田さんによると、近年、「友人が大切」という人が以前よりも増加しているのだとか。

「情報手段や交通網などが発展し、私たちの交遊関係や行動範囲が広がると、人間関係も流動化して不安定になりがち。その反動として、安定した友人関係を築き、安心したいという欲求が高まっていると思われます」

中でも、地元や学校・職場といった限定された環境での結びつきは、安心感を得やすいそう。一方、その関係を“しがらみ”と感じてしまうと、ストレスにつながるとも。

「女性の場合、『相手にどう思われるか』という基準で考えたり、行動したりする傾向が強く見られます。それが、 “共感”“共有”といった友人関係を築いていく要素になっている半面、相手に振り回されてしまうという側面もあるんです」

お互いの“違い”を楽しんだり、相手への“尊敬”でつながったり。友人関係にはさまざまなカタチがあると、柴田さん。

「大切なのは、自分自身が『どうしたいか』『どう思うか』を基準にすること。まず自分を自由にすることが、より豊かで、ハッピーな友人関係につながるのです」

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