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乙訓の子どもたちが演出する「竹取物語」って?

11月2日(土)の発表に向けて、“創作”朗読劇を練習中
乙訓の子どもたちが演出する「竹取物語」って?

タケノコといえば乙訓。タケが登場する古典文学といえば「竹取物語」。そんな“タケ”つながりから、地元の子どもたちによる朗読劇「竹取物語」が行われることになりました。朗読劇とはいえ、練習中は部屋中を走ったり跳んだりと、なんだか楽しそう!

毎回、練習のはじめには、子どもたちの気持ちを高めるための“遊び”を実施。この日は人形劇団むすび座の大野正雄さん(一番右)によるワークショップで、全員で輪になってゲームが行われていました

この取り組みは、11月の「古典の日」を記念するイベントのひとつとして、京都府長岡京記念文化事業団が主催する「竹の都・長岡京の子ども朗読劇」です。

「かつて長岡京という都がおかれていた歴史ある地域で、子どもたちが“古典”に親しむきっかけになれば」と同事業団の山本貴久さん。

参加しているのは長岡京市と向日市の小1~小6生の13人。地元のNPO法人おとくにパオ協力のもと、体全体を使い、劇の要素を取り入れた「創作朗読劇」を目指しています。

おじいさんが光り輝く竹を切ったら、中からかぐや姫が! タケを演じる子どもたちは、手のひらを広げ、手首を回してその輝きを表現しています

古典の原文(黒字)に意見を出し合いながら、子どもたちの言葉(赤字)で作り上げています

手書きの進行確認用の絵コンテをもとに、練習が進みます

古典をもとに脚本から制作
登場人物になりきった熱演も

取材に行ったのは、練習が中盤に差し掛かった9月下旬。練習会場の中央には、数人の子どもたちが輪になって何やら覆い隠している様子です。そこへ、おじいさん役の男の子がやってきて、その人垣におのをふるう動作をすると、子どもたちが一斉にあおむけにバタッ! 中から現れたのは一人の女の子でした。

これは、かぐや姫が竹の中から登場するシーンです。かぐや姫やおじいさんだけではなく、竹も子どもたちが表現。物語に出てくる舟や波、煙なども子どもたちが演じています。

聞くと、原作を忠実に再現しながら、子どもたちがアイデアを出し合い、自分たちの言葉も取り入れた脚本。練習を重ねながら、順次制作しているのだとか。

劇をサポートする一人・墨絵作家の神門(ごうど)康子さんは、「子どもたちは、私たちが思っていた以上に、登場人物一人一人の気持ちを深く理解しながら取り組んでいるんですよ」。

かぐや姫が月の使者とともに帰っていくラストシーンは、子どもたちの一番好きな場面。思いがたっぷり込められた演出になりそうです。

古典の日記念イベント「“むかーし むかし”の世界に行こう!」/11月2日(土)午後1時30分~4時。入場無料。長岡京市立中央公民館3階市民ホール(阪急「長岡天神」駅より徒歩6分)

※「竹の都・長岡京の子ども朗読劇」は午後3時30分ごろ登場(30分間)

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