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試写室・劇場から

新歌舞伎座・新開場記念「舟木一夫特別公演」

8月24日(水)まで大阪新歌舞伎座にて公演中

「青春」の心を歌い続け半世紀、変わらぬ瑞々しさに拍手!

舟木一夫は来年デビュー50周年を迎えるという。

その彼のヒットナンバーの中に『花咲く乙女たち』という曲がある。カトレアのように華やかなひと、スズランのように愛らしいひと、忘れな草のようにはかなげなひとなど、街に花を咲かせる愛しい乙女たちをたたえる歌である。

あのころ、そんな乙女であった女性たち、その彼女たちを愛したであろう殿方たちが、客席にあふれている。

第一部は、『銭形平次~蛍火の女~』。数奇な運命に生きた女の、娘への愛を主軸に、イナセな平次親分が、人情あふれる謎ときをする、江戸情緒豊かな舞台である。

そして、一番の見どころは、やはり第二部のオンステージ。ここでは半世紀近く、何があっても「舟木一夫」として、その存在を確かなものにしてきた彼の本領が発揮される。相変わらずみずみずしい清潔感があり、それでいて適度な下世話さも加わったトークは、もうベテランの余裕だ。 『高校三年生』『哀愁の夜』『高原のお嬢さん』をはじめ、耳になじんだヒット曲が次々と流れると、エエカッコシイだったこの私が、いつの間にか、手拍子しながら小さく歌ってしまっているではないかッ! どうしよう…。

(ライター あさかよしこ 

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